レビュー:火口のふたり@新宿武蔵野館 2019/9/11

新宿武蔵野館の水曜サービスデイに観賞。サービスデーだけあって座席は結構埋まってる年配の人が多く感じる。

宣伝記事等のあらすじだけ見ると、淫靡な背徳的な世界観のどこか現実感のない物語を想像するが、いやいやそんなことのない。多くのエロい作品は、エロい状況を作り出すことを目的に現実感のないストーリーテリングをしがちだし、そうならなくとも、どぎつい色使いでアート作品っぽい感じにもっていく場合が多いのだが、この映画はエロを効果的に使って人間が書かれた良作と言える。
開始早々にスクリーンに映る白黒写真から元恋人であることがわかる二人。ただし、物語が進む中で単なる恋人ではない感じが出てくる。この単なる元恋人でないことが二人の運命を変えた。と思ったら、いやその点が変えたのでない。想いや思い込み、男女のあるべき姿(と勝手に思ってること)や田舎と都市の違いとかいろんなものが作った形が実は「なんてことない」ものだと、物語全般から漏れ出てくる。そして漏れ出たものが衝撃のラストにいたり結実する過程がすこぶる面白い。実は超絶エンタメ作品であることがわかるのだ。

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