少年の君@オンライン試写 2021/07

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新宿武蔵野館でかかっていた予告を見て非常に気になっていた作品。受験戦争が厳しい中国都市部(どうもロケ地は重慶あたり)で、名門大受験を目指す女の子と不良少年が偶然というか、女の子の行動によって出会い、双方の状況に巻き込まれながら進む決して甘いだけではない苦い日々「Better Days」。いや、苦々しい日々の中で芽生える甘いお話と捉えるべきか。

少年の君 予告

主人公二人の若さ故の儚さや拙さを全面で感じさせる演技も良ければ、多様なカメラワークの繰り広げるなかで心の機微を表現するアップが多く使われるのも良い。メインストーリーと違う時間軸の話を映画開始直後に持ってくるのは、ちょっといただけないのでは?と思ったが、最後にしっかり回収するストーリーテリングになっている。しかし、ちょっと甘い結末かなぁ
「邦題:少年の君」は原題の「少年的你」の直訳と思われ、この物語全般に流れるものでもあるが、タイトルを覚えておくと劇中でムムッと感じるところがあるので覚えておいて観るのをオススメする。

「いじめをなくそう。」「中国政府はいじめをなくすよう、いろいろやってます。」的なテロップが出てきて、統制を深めようとしている中国のプロパガンダ色を感じる部分もあるが、劇中に出てくる受験戦争や貧困と格差、それらによって心が蝕まれている人々の描写などで、一筋縄でいかない世情を描いているのも良い。

ただし、いじめシーンや不良・チンピラの暴力行為シーン、性的なシーンの描写はちょっと甘いのではないか。監督がそういう描写をしたくない人なのか、教育的映画という側面からそのような描写を廃したのだろうか。これらの描写を入れると描きたいことから話題が逸れるという判断なのかもしれないし、ただ単に「映倫」のようなレギュレーションの問題なのかも。

Filmarkでオンライン試写の募集をしていたので、応募したら見事に当たったので、劇場公開前に観られたのはラッキーだったが、これは大画面で観た方が良さそうなんで、劇場でも観ようかなぁ。

って事で、新宿武蔵野館で観ました。重慶の街の作りが高低差が激しいようで、それを活かした画が随所に使われており、それは大画面で観た方がずっと良かった。

少年の君 の詳細


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