リング@新宿武蔵野館 2019/10/14

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今回、新宿武蔵野館の百周年イベントで上映されるということで観に行った。 テレビ放映を見たのか、ビデオを借りて見たのかさえ忘れたのだが、 実は劇場では初めての観賞になる。オチを忘れていたっていうのもあるけど、ちょっと眠かったはずなのに、観賞中はすんごい目が冴えて見入った。非常に引き込まれるいい作りの作品。

上映前のイベントで監督が言っていたのだが、35ミリフィルムで見られる機会はあまりないので、画面の黒の扱いや音はフィルムでしかわからないから注目だという話があった。 確かに別映画の上映イベントでソースはブルーレイのものを見たことがあるのだが、最近の作品でも黒が潰れてしまうんだよね。あれはソース自体の問題なのか、機材や再生ソフトのせいなのかは分からないけど、それに比べると確かにすごい映像だった。ホラーなんで、暗いシーンはまあ出てくる、出てくる。この暗がりに何があるのかがしっかり見えるのは良かった。古いフィルムの場合は上映開始時とかにゴミがちょこちょこ映って見えたりするけど始まり出すとあんまり気にならなくなる。4Kリマスターとかするとまた違うのかもしれないが、フィルム上映はいいものだね。

それと、今活躍してるいろんな俳優さんがちょい役と言うかで出てるのもちょっとお得感があったわ。また、川井憲次が押井守以外の実写の音楽をやったのはリングが初めてだと思う。そのせいもあって、ちょっと劇中音に気をつけていたのだが、川井憲次らしい感じがあまりなくて、しっかりとここぞという時に恐怖感を煽る音が入ってきて、グイグイと効果的に音が使われてるのも非常に良かった。

二本立ての一本だったので、90分で納めなきゃいけない制約があったことが、功を奏した感がある。物語自体は元々ホラーだから突飛なんだけど、ホラーなものに追われる側にも突飛な設定を使っていて、これのおかげでテンポよく語が進むし追い詰められていくスピード感もしっかり出る。突飛な設定はテンポ以外にも物語をスッと理解させるのに一役買っているのもよかった。

まあしかし、オチを忘れてみるのが一番面白く観られる要素だったと思う。

監督も言ってたけど、貞子がここまでのキャラクターになるとは思わなかったらしい。ハリウッドリメイクとかもしてるしなぁ。ここら辺の監督の言い分を聞いてると富野由悠季がガンダムを語るときの言いぶりに似てる。原作は鈴木光司が書いてるのだが、そこも乗り越えちゃって感じだよね。貞子は。ここまでのキャラクターを世に送り出した作品でもあるし、日本のホラー「Jホラー」の草分けとしても、一度は見といた方がいい作品だと思う。

ただし、ビデオデッキの存在に実感が湧かない人が見るとどうなるかなぁ。そこがちょっとわかんないなあ。DVDとかまでだったら、メディアに録画してコピーするいう点はわかると思うが、YouTubeなどの映像配信が主流になってるいまはどうなんだろう?と、思ったら、新作はそこら辺の話らしいので興味がわいた。新作見てないので、観てみようかなぁ。ただ音楽が川井憲次じゃないんだよなぁ。


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